在宅介護と施設介護の違いとは?それぞれのメリット・デメリットと選び方を解説

介護

はじめに

「親の介護、どうしたらいいんだろう…」
そう悩んでいる方はたくさんいます。介護には「在宅介護」と「施設介護」の2つの選択肢がありますが、それぞれに良いところや大変なことがあります。

この記事では、在宅介護と施設介護の違いをわかりやすく説明し、どちらが自分たちに合っているかを考えるヒントをお伝えします。

在宅介護とは?

在宅介護とは、家で介護をすることです。家族が中心になってお世話をすることが多いですが、介護サービスを使うこともできます。

在宅介護で使えるサービスの例

  • 訪問介護(ヘルパーさんが家に来てくれる)
  • デイサービス(昼間だけ施設に通う)
  • 訪問看護(看護師が来てくれる)
  • 福祉用具のレンタル(ベッドや車いす)

私も訪問看護師として8年間在宅介護に携わってきました。

現在の在宅サービスは本当に充実しているのを実感します。

在宅介護のメリット

  • 住み慣れた家で安心して過ごせる
  • 家族と一緒にいられる
  • 自分のペースで生活できる

在宅介護のデメリット

  • 家族の負担が大きくなりやすい
  • 介護する人が疲れてしまう(介護疲れ)
  • 夜間や急な対応が難しい場合もある

これも何度となく目の当たりにしました。

介護される側もそうですが、介護する側のご家族を支えるのが私たち訪問看護師の大きな役割です。

施設介護とは?

施設介護は、介護の専門施設で生活することです。常に職員がいるので、安心して過ごすことができます。

代表的な施設の種類

  • 特別養護老人ホーム(重い介護が必要な人向け)
  • 有料老人ホーム(サービスや設備が充実)
  • グループホーム(認知症の人が対象)

施設介護のメリット

  • 24時間専門スタッフがいるので安心
  • 医療や介護がすぐ受けられる
  • 家族の負担が軽くなる

施設介護のデメリット

  • 住み慣れた家を離れることになる
  • 他の入居者と一緒に生活する必要がある
  • 入所まで時間がかかる場合もある

私の母も施設でお世話になって3年が経ちますが、入所当初は「なぜ自分はここにいないといけないの? 家に帰る!」と職員さんを困らせ何度も家族に電話がありました。

認知症もあり気持ちのコントロールができない母を施設に入れ、私たち家族もすごく心が痛みましたが、3ヶ月〜半年して徐々に環境にも慣れ、母も穏やかに過ごせるようになりました。

在宅介護と施設介護の違いを比較

比較項目在宅介護施設介護
生活場所自宅介護施設
費用サービスを使う分だけかかる月額費用が必要(高額な場合も)
家族の負担大きいことが多い少なくなる
医療・看護訪問で受ける施設内で対応可能
緊急対応難しいこともある24時間体制で安心

どちらが向いている?判断のポイント

✅ 在宅介護が向いている人

  • 家で過ごすことを希望している
  • 家族にある程度の介護力がある
  • 軽度〜中度の介護状態

✅ 施設介護が向いている人

  • 医療や見守りが24時間必要
  • 家族の介護が難しい(仕事や距離の問題)
  • 認知症が進んでいて一人では危険

介護でよくある悩みとその解決法

●「自分で介護するのがつらい…」

→ 無理をせず、訪問介護やデイサービスを活用しましょう。ケアマネジャーに相談すると最適なサービスを紹介してくれます。

●「施設に入れるのは冷たいのでは?」

→ そんなことはありません。私も同じ経験をしているので、家族を施設に入れる辛さはよく分かります。

在宅介護で疲弊して口論が絶えない環境よりも、施設でお世話になりながら時々顔を見て笑顔で話せることもお互いにとって良いことだと思います。

家族が無理なく支える方法を選ぶこと

これはとても大切で、プロの手を借りることでより良いケアができます。

まとめ

在宅介護と施設介護には、それぞれ良いところと難しさがあります。どちらを選ぶかは、家族の状況や本人の希望をふまえて考えることが大切です。

「自分たちにとってベストな介護の形は何か?」を考え、無理のない選択をしてください。困ったときは、地域包括支援センターやケアマネジャーに相談するのもおすすめです。

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